LDNFIX ユーロ安、ECBは追加緩和協議を繰り返す

2014年04月04日 00:38

ロンドンフィックスにかけての為替市場ではユーロが下落。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が会見で、量的緩和(QE)や政策金利の引き下げ、マイナス金利、不胎化措置の停止、長期資金供給オペ(RTLO)などあらゆる金融緩和措置を協議したと述べたことが手がかり。ユーロ圏のディスインフレが進行しているなか、「3月のインフレ率には心から驚いた」と心境を語った。追加の金融緩和策がディスインフレやユーロ圏の景気回復支援にどれだけ有効か、QEを実施する際の対象資産など懐疑的な部分は多いが、ユーロ圏のインフレ率が一段と鈍化せず、2%程度の物価目標に向けて回帰していくと繰り返し表明することは苦しくなっている。ECB理事会は政策金利と上限・下限金利を据え置いた。
 発表された米新規失業保険申請件数は市場予想をやや上回った。米ISM非製造業景況指数は前回2月から上昇したものの、市場予想に届かず。内訳の雇用指数は47.5から53.6へと上向いた。米貿易赤字は縮小予想に反して拡大。ドラギECB総裁の会見内容が吟味・消化されていたなかで、米経済指標に対する短期筋の反応は見られなかった。
 ユーロドルはドラギECB総裁の会見開始後、1.3809ドルまで上振れた。その後、先月28日安値の1.3705ドルを下回る1.3698ドルまで下落。約1カ月ぶりの安値をつけた。ただ、1.3700ドルちょうど前後では下げ渋っている。ユーロ円は142.30円まで下げ幅を拡大。
 ポンドドルはユーロドルにつれて1.6571ドルまで下げた。弱かった英サービス業PMIも引き続き重し。資源国通貨に対してドル高圧力は限定的。豪ドル/ドルは0.92ドル前半、NZドル/ドルは0.85ドル前半で取引された。対ユーロの資源国通貨高が支援要因。
 ドル円はユーロ安・ドル高が波及したことで104.12円まで強含み、東京タイムの高値を上回った。上げ一服後は104円割れへと失速。ユーロ円やポンド円の下げが重しとなったほか、明日の米雇用統計を控えて積極性は薄い。ポンド円は172.16円まで下げている。豪ドル円は96.14円まで上振れた後、95円後半へと伸び悩み。