LDNFIX ユーロ、11年ぶり安値更新後は反発

2015年01月24日 02:18

ロンドンフィックスにかけては、ドル安・ユーロ高。昨日来からのドル買い・ユーロ売りの流れは一巡。週末のギリシャ総選挙などのイベントを控えて、ポジション調整が進んだ。
 
ユーロドルは安値更新後に切り返した。ECBの緩和規模が市場予想を上回ったことで、材料出尽くしとはならず、ユーロは売りが先行。ユーロドルは2003年9月以来の安値となる1.1115ドルまでレンジ下限を広げ、ユーロ円は2013年9月以来の水準となる130.91円まで下落した。その後は、25日に実施されるギリシャ総選挙の結果次第では、ユーロが週明けに反発する可能性があるため、売り一巡後は買い戻され、ユーロドルは1.12ドル後半、ユーロ円は132円後半へ下値を切り上げた。各々、安値から150bp程度反発したことになる。
 
しかし、クーレECB理事が「必要なら、さらなる行動をとるだろう」と述べたことが意識され、ユーロの上昇幅は限られた。ポンド円やスイスフラン(CHF)円もユーロに連動。ポンド円は176.16円を安値に177円前半、CHF円は133.91円を底値に134円半ばへ戻した。
 
一方で、ドル円は上値の重い展開。ドル高地合いに調整が入ったことから、117.54円までレンジ下限を広げた。米1月マークイット製造業PMI・速報値が53.7と、昨年1月以来の水準へ落ち込んだことで、米製造業の改善が一服しつつあることが意識された可能性はある。その他のクロス円では、オセアニア通貨がさえない展開。豪州・NZの金融政策に対するハト派な見方が少しずつ高まっていることを受け、豪ドル円は93.06円、NZドル円は87.75円までレンジ下限を広げた。
 
こうした中で、加ドルは底堅く推移。加12月消費者物価指数は全体的に弱めだったが、予想よりも強い小売売上高に市場は反応した。ドル/加ドルは1.2456加ドルまで加ドル安が進んだ後は、1.23加ドル後半まで加ドル高推移。ただ加ドル円は、ドル円や他の資源国通貨がさえない流れに影響され、94.67円まで安値を塗り替えた。
 
加12月消費者物価指数・前年比は、市場予想+1.6%を下回る+1.5%となった。一方、同11月小売売上高は市場予想の-0.2%に反して+0.4%となったほか、コアも+0.7%と市場予想を上回った。