LDNFIX ポンドが一段高 当局者のタカ派発言も意識

2014年06月20日 00:54

ロンドンフィックスにかけてはポンドが一段高。英国ではインフレ率がイングランド銀行(BOE)の目標値を下回る水準で鈍化傾向を続けるなかではあるが、住宅市場の過熱感や労働市場の改善を背景に、先進国のなかではもっとも早い緩和的な金融政策からの脱却が見込まれている。直近の金融政策委員会(MPC)議事録がこうした見通しを後押しし、早ければ年内にも最初の利上げが実施されるとの見方が強いなか、前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でハト派な姿勢が維持されたこともポンドの上昇基調を支援している。きょうはマカファーティ英MPC委員が「長期間にわたって利上げを見送るべきではない」、「賃金の伸びが上向くいかなる兆候にも警戒すべき」と発言。ポンドドルは1.7050ドルに観測されたオプションバリアの防戦売りをこなして1.7063ドルまで上値を拡大し、2008年10月以来の高値水準を更新した。ポンド円も173.74円まで上昇してこの日の高値を塗り替えている。
 スイスフラン(CHF)も堅調。対ドルは0.8911CHF、対円は114.26円までCHF高で推移した。スイス国立銀行(SNB)は金融政策の据え置きを決定したが、マイナス預金金利を導入したユーロ圏との政策の違いも意識されている。ユーロ/CHFは1.215CHF近辺までCHF買いが進んだ。一方でユーロドルは1.36ドル半ばで伸び悩んだが、ECB理事会後に定着が困難だった1.36ドル台をしっかり維持して推移した。FOMC後の全体的なドル売りが小休止するなか、豪ドル/ドルは0.94ドル前半、NZドル/ドルは0.87ドル前半、ドル/加ドルは1.08加ドル前半を中心に小幅な振幅だった。
 ドル円は101円後半で小動き。市場予想並みだった米新規失業保険申請件数や、昨年9月以来の高水準を示現した6月フィラデルフィア連銀製造業指数は材料にならず。米株価や長期金利に目立った方向感がなかったことも値動きを細らせた。ユーロ円が138.88円までポンド円に連れ高だった一方、豪ドル円は95円後半、NZドル円は88円後半で上値重く推移するなどクロス円はまちまち。
 
 
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