LDNFIX ドル高修正は短命 ドル円は109円台を維持

2014年09月30日 00:23

ロンドンフィックスにかけてはドル売りが先行した。米長期金利が8日以来の低水準となる2.476%まで低下幅を拡大させたことや、ダウ先物の大幅反落を嫌気。ドル円はNY朝方に109.13円まで安値を更新した。ユーロドルは1.2715ドルまで上値を伸ばし、ポンドドルは1.6250ドル前後まで水準を回復させるなどドルの調整安が優勢となった。NZ準備銀行(RBNZ)による大規模な市場介入が明らかになったNZドル/ドルも、0.77ドル後半まで持ち直し気味に推移。豪ドル/ドルも0.87ドル半ばまで買い戻されるなど対主要通貨でドル高の流れが緩和した。
 
ただ、反落でスタートした米株価が徐々に底堅さを示したことや、米金利の低下一巡で再びドルは反発に転じるなど下値は限定的。ドル円は大台割れを回避すると109.40円付近まで切り返し、ユーロドルは1.26ドル後半まで失速。月末・四半期末を前に積極的な取引が手控えられるなか、ドル高修正の動きは短時間で終息している。
 
発表された経済指標では、独9月消費者物価指数が前年比+0.8%と市場予想に一致。米8月個人所得も予想通りの結果となった。同個人消費支出やコアPCEデフレーターは市場予想をわずかに上回ったが市場の反応は限定的。その後の住宅関連指標の弱含みもほとんど手掛かりになっていない。そのほかでは、エバンス米シカゴ連銀総裁の発言が伝わった。ハト派の代表格として知られる同総裁は、「来年6月に利上げを実施する可能性はある」としつつ、「労働市場は完全回復から程遠い状態」、「利上げは辛抱強く待つべきであると改めて提案」と引き締めに慎重な姿勢を維持している。また、先日のダドリーNY連銀総裁に続き為替に関して言及。「強いドルは2%のインフレ目標達成を難しくさせる可能性」、「FEDは輸出やGDPに与えるドルの影響を監視する必要」と、ややドル高に釘を刺すような発言も見受けられたが、目立った動きにはつながっていない。
 
 
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