LDNFIX ドル安、複数の手がかりが流れを形成

2015年02月13日 02:05

ロンドンフィックスにかけてはドルが売られた。原油安を背景にガスステーションの販売がさらに落ち込み米小売売上高を圧迫したこと、ウクライナやギリシャを取り巻く不安感が一時的に薄れていることによるユーロ高・ドル安、英インフレ報告を手がかりとしたポンド高・ドル安などが総合的に流れを作っている。原油価格が大幅に反発し、加ドル買い・ドル売りも入った。豪ドル/ドルは弱い豪雇用統計後の下げ幅を消している。
 
ドル円も重い。一段の追加緩和が日本経済にとって逆効果であるとの認識が日銀内部で浮上しているという報道が背景。一方的な円安の悪影響はあらためて指摘されるまでもないが、今後に向けた地ならしであるとするとドル円にとっては圧迫要因である。2年程度で2%の物価目標を達成するという黒田日銀の方針転換に聞こえるためだ。ただ、これまでの黒田日銀はサプライズを狙ってきた。再び意表をつくための布石であるという懸念も拭えない。
 
ユーロドルは1.1402ドルまで上昇し、21日移動平均線を試した。欧州中央銀行(ECB)がギリシャに対する緊急流動性支援(ELA)を650億ユーロに拡大するとの報道も支援要因。ポンドドルは昨年7月以降の下降トレンドラインを鮮明に上抜き、1.53ドル半ばで堅調に推移。原油価格の反発でドル/加ドルは1.2438加ドルまで加ドルが買い戻されている。全般的なドル安につれ、NZドル/ドルは0.7424ドルまで上昇。ドル円は119円ちょうど付近まで重くなっている。