LDNFIX ドル売り優勢も、「政策格差」から値幅は限定的

2013年07月09日 00:53

ロンドンフィックスにかけては、ドル高の巻き戻しが優勢となった。先週、ECB・BOEによる金融緩和策の継続を背景としたユーロ・ポンド売りに続き、週末の強い米雇用統計を受けてのドル買いで、大きく進んだドル高にやや修正が入ったかっこうとなった。ただ、量的緩和策の「出口」が近付いている米国と金融緩和策の継続が見込まれる主要国の「政策格差」を意識したドル高基調は続いているなかで、10日のバーナンキFRB議長講演、10-11日の日銀金融政策決定会合を控えていることもあり、ドル売りの値幅は限られた。関連市場では、ダウ平均は一時先週末比100ドル超まで上昇するなど続伸となったほか、先週末に2011年8月以来となる2.7%台を回復し、2.756%まで上昇した米10年債利回りは2.65%台まで低下した。
 ドルストレートでは緩やかにドル売りが優勢。ドラギECB総裁の「必要な限り長期にわたって緩和的政策を維持」、「経済はなお弱い、金融市場は依然分断されている」などの発言が伝わったが、先週のECB理事会後の記者会見の内容と大きく変わらず、新味に欠けたともあり、為替市場の反応は鈍かった。こうしたなかで、ユーロドルはドル高の巻き戻しの流れを背景に1.2879ドルまで上値を広げた。ポンドドルも1.4949ドルまで上昇幅を拡大。また、オセアニア通貨も堅調に。ユーロクロスでのオセアニア通貨買いの動きにも後押しされて、豪ドル/ドルは0.9138ドル、NZドル/ドルは0.7821ドルまでレンジ上限を拡大した。

クロス円はしっかり。欧米株高も支えとなり、豪ドル円は92.35円、NZドル円は79.03円まで足もとの高値を更新したほか、ユーロ円は130円付近、ポンド円は151円付近の推移で本日高値圏での動きが続いた。一方でドル円は、ドルストレートでのドル安の流れが重しとなり、101円付近で伸び悩む展開が続いた。