LDNFIX ドル円はさえない、世界経済の見通し悪化で

2014年10月08日 02:17

ロンドンフィックスにかけての為替市場では、ドル円がさえない展開に。円安のデメリットに触れた首相発言の影響がくすぶる中、世界経済の成長鈍化への警戒感が円買いを後押しした。ドル円は、米長期金利が前月2日以来の水準となる2.378%付近へ低下するのにあわせて、108.11円まで下落。今月2日以来の水準まで下げた。ECB理事会や米雇用統計を通過し、明日に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表を控えたイベントのはざ間とあって、ドルの持ち高調整が入りやすかったことも、ドル円の上値を重くした。ただ、売り先行で始まった株価が下げ渋ったことから、円高の勢いは限られた。
 
クロス円でも円高が進み、ユーロ円は136.69円、ポンド円は174.19円、スイスフラン円は112.76円までそれぞれ下値を伸ばす場面があった。国際通貨基金(IMF)は、来年の世界経済見通しを従来の+4.0%から+3.8%へ下方修正した。日本の成長率見通しも+0.8%と、従来の+1.1%から修正された。また、中国はこれまで通りの+7.1%に据え置かれたほか、米国は3.1%へ上方修正された。
 
ドルストレートは買い先行。ドル安を支えにポンドドルは1.6129ドル、豪ドル/ドルは0.8834ドル、NZドル/ドルは0.7873ドルまで高値を塗り替えた。ただ、ドル安も米長期金利が下げ渋ったことで小緩むと、各通貨の上昇は一服した。こうした中で、さえない展開となったのは加ドル。8月建設許可件数が前月比-27.3%と、記録的な落ち込みとなったことが嫌気された。ドル/加ドルは1.1196加ドルまで加ドル安が進んだ。また、加ドル円は円買いの流れも加わって、96.82円まで下げた。
 
 
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