LDNFIX ドル円、ユーロドル、節目達成後に反転

2014年12月05日 02:15

ロンドンフィックスにかけては、ユーロドルの下落基調に揺り戻しが入った。欧州中央銀行(ECB)理事会では現行の緩和策が維持されている。ドラギECB総裁の会見からは量的緩和(QE)の実施に向け、QE推進派と消極派の意見調整が依然不十分であることが示唆された。ECBは現行の刺激策を来年1-3月期に再評価すると発表されており、早期のQE導入期待は後退。ドラギECB総裁は消極派の壁を越えきれていない。
 
ただ、ECBのスタッフ見通しでインフレ・成長率見通しが下方修正されたほか、ドラギECB総裁は「QE決定の際に全員一致は必要ない」、「コンセンサスが得られる形でQEの設計が可能と確信」、「ECBは金を除く全ての資産の購入を議論した」などと述べ、QE実行への手綱を緩めていない。
 
ユーロドルは1.2280ドルまで下振れた後、1.2457ドルまで大幅に反発。ユーロ円は147.31円の安値から148.95円まで上昇。ユーロに対してドルが軟化するなか、ポンドドルは1.5726ドルまで強含み。英金融政策委員会(MPC)は金融政策の維持を決めている。NZドル/ドルは0.7822ドル、NZドル円は93.44円まで上昇。
 
ドル円は120.26円まで上昇し、2007年7月以来の高値をつけたが、ユーロ買い・ドル売りに圧迫され、119.33円まで反落。120円の大台に乗せたことで達成感があるほか、明日は米雇用統計の発表が予定されており、調整安に傾きやすかった。米株式市場は軟調に推移。米長期債利回りはやや低下している。
 
NY原油先物が軟調だったため、ドル/加ドルは1.1397加ドルまで加ドル売りが優勢。ただ、加ドル安に勢いはなかった。ドル円の下げも重しとなり、加ドル円は104.91円まで下げた。