LDNFIX 米GDPは上方修正、ただしドル円の上昇は短命

2013年08月30日 00:11

 ロンドンフィックスにかけては全体的にドル高地合い。この日発表された米4-6月期国内総生産(GDP)・改定値が+2.5%と、速報値の+1.7%や市場予想の+2.2%を上回ったことが好感された。最終需要や輸出の増加がヘッドラインの押し上げに貢献した。また、同時に発表された米新規失業保険申請件数では、4週移動平均が前週から増加したことが確認されたが、労働市場の改善ペースに大きな変化はないとの見方から、GDPの結果と合わせて9月の米量的緩和の縮小開始を後押しする結果になったとの声が聞かれた。
 ドル円はGDP発表後に98.52円まで上値を伸ばして本日高値を更新。ポンドドルは1.5482ドル、豪ドル/ドルは0.8916ドル、NZドル/ドルは0.7753ドル、ドル/加ドルは1.0517加ドルまで対ドルでの安値を塗り替えた。ドルインデックスは82.03まで上昇し、5日以来の82台を示現。また、ユーロドルはこの日もフィキシングにかけたユーロへの売りフローで、1.3222ドルまで下値を拡大させた。ただ、GDP発表後に2.823%まで上昇した米長期金利は2.77%台まで失速。米株価は徐々に上げ幅を広げる底堅い地合いに移行するなど、関連市場は米緩和縮小期待を後押しする動きとは言えず、ドル円の上昇も一過性にとどまった。コンセンサスが形成されつつある米金融政策の行方よりも、目先は月末を控えたフローや、中東情勢への警戒感が色濃く意識されている可能性もある。
 クロス円はドル円が高値を更新した局面で、ユーロ円が130.53円、ポンド円が152.67円、加ドル円が93.80まで上振れたが、ドル高基調のなかで対ドルの動きに上値を抑えられた。