LDNFIX 米雇用統計受け、ドル売り・円買い

2013年09月07日 00:14

 NYタイム序盤は、米雇用統計を受けてドル売り・円買いが進んだ。米8月雇用統計は緩やかな雇用回復を示す内容となったが、非農業部門雇用者数の増加は+16.9万人にとどまり、市場予想の+18.0万人を下回った。また、前月分は+16.2万人から+10.4万人へと大きく下方修正された。米量的緩和(QE)の早期縮小観測が後退し、米10年債利回りは2.95%近辺から2.862%まで急落。金利低下を受けて小高く寄り付いた米株式市場が、マイナス圏に沈んだこともドル売りや円買いにつながった。現在の緩和ペースが継続するとの見方から、株式市場はまず買いで反応した。ただ、一方で失業率は7.3%へ低下しており、米連邦準備制度理事会(FRB)が出口戦略への転換の判断基準値とする6.5%へ徐々に近づいている。今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)におけるQE縮小の決定に対して、市場が見方を固める材料になりにくい部分もあった。雇用の伸びの鈍化についても今回程度なら、9月の緩和縮小の開始を強く阻害する要因にならないとの見方も交錯しているようだ。また、プーチン露大統領がシリアが攻撃された場合の支援を表明したことも、地政学的リスクに対する市場の不安を誘った。
 ドル円は米金利の急低下を受け、99円を割り込んだ。いったん下げ渋り99円台を回復したが、米株価の下落をにらんで98.52円まで水準を下げた。
 欧州通貨は対ドルで買われ、ユーロドルは1.3190ドル、ポンドドルも一時1.5683ドルまで上昇した。ただ、クロス円では、米株や日経平均先物の下落を受けて円買いが進み、ユーロ円が129.89円、ポンド円は154.13円まで下落した。
 資源国通貨も対ドル・対円でまちまち。豪ドル/ドルは0.9218ドル、NZドル/ドルは0.8024ドルまで上昇。ドル/加ドルは1.0381加ドルまで加ドル買いが進んだ。しかし豪ドル円は一時90.64円、NZドル円は78.74円、加ドル円は94.76円へ下落し軟調だった。