LDNFIX 欧州通貨安が継続、米上下両院の妥協待ち

2013年10月10日 00:32

 ロンドンフィックスにかけての為替市場では、欧州通貨が引き続き軟調。ユーロドルは1.3500ドル、ポンドドルは1.5923ドルまで下げ幅を拡大。ロンドン午前に発表された弱い英鉱工業生産などを受けたポンド売り・ドル買いが継続し、ユーロドルも圧迫された。英金融政策委員会(MPC)では政策変更は想定されていないものの、英景気回復期待が強かった反動から、調整のポンド売りにも勢いがある。米債務上限問題などが解決されておらず、本日も協議が続けられるが、世界的な景気回復をけん引してきた米景気に不透明感が出てきていることは英国やユーロ圏の回復にも水を差すことにつながりかねず、一方的にドルを売り続ける流れでもない。ただ、米経済の先行きが政局のなかで若干揺れているだけであり、民主・共和両党で妥協が重ねられれば解決する問題であるため、悲観も膨らまない。
 ドル円は東京タイム以降の上げ幅を維持したまま、ほぼ横ばい。イエレンFRB副議長が議長に昇格する見通しとなり、好感する円売りムードもあるようだが、米株式市場での買いは限られている。本日この後、量的緩和(QE)縮小が見送られた際の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が発表されることも値動きを抑える要因。
 クロス円は強弱まちまち。ユーロドルやポンドドルの軟調さに沿って、ユーロ円は131.30円、ポンド円は154.72円まで軟化した。ポンド円の155円割れは約1カ月ぶり。一方で、豪ドル円は92円ちょうど付近、NZドル円は80円後半でしっかり。円相場主体の展開は観測されていない。