LDNFIX 好調な米指標でドル売り一服、円売り継続

2013年09月20日 00:37

 ロンドンフィックスにかけては、ドル売りが一服した一方で、円は引き続き軟調となった。ドルは、昨日に米金融緩和策の継続決定を受けて軟調地合いとなっていたが、本日発表された米経済指標が軒並み市場予想よりも良かったことから、買い戻された。とはいえ、米金融緩和縮小が今後のデータ次第といったところで、本日の結果だけで緩和縮小期待がもち直すわけもなく、ドル買いの勢いは限定的だった。また、円はさえない展開。米金融当局の緩和策縮小の先送りやアベノミクスへの期待を背景とした景気に対する楽観的な見方が、引き続き円の上値を重くした。
 この日発表された米経済指標では、米新規失業保険申請件数が30.9万件(予想 33.0万件)、米8月中古住宅販売件数が548万件(予想 525万件)、米9月フィラデルフィア連銀製造業指数・前月比は+22.3(予想 +10.3)、米8月景気先行指数・前月比は+0.7%(予想 +0.6%)と軒並み市場予想を上回った。
 ドル円は、好調な米経済指標を受けて長期金利が2.74%付近までもち直すなか、99.65円まで上昇幅を拡大した。クロス円も、ドル円上昇や円安の流れを手掛かりに一段高。ユーロ円は134.95円と2009年11月12日以来となる135円台回復に迫った。そのほか、ポンド円が160.06円と2009年8月以来の高値を更新したほか、スイスフラン円が1990年8月以来と実に20数年ぶりの高水準となる109.44円をつけた。また、豪ドル円は94.45円、NZドル円は83.73円、加ドル円は97.53円までそれぞれ日通しの高値を塗り替えた。
 一方で、ドルストレートは高値水準から反落。為替市場全体がドル買いに傾いたほか、昨日からの上昇が速かったことで利益確定売りに上値を抑えられた。ユーロドルは、ロンドンタイム午前につけた1.3569ドルを高値に1.35ドル前半、ポンドドルは1.60ドル半ばまで上昇幅を縮めた。また、豪ドル/ドルは0.9455ドル、ドル/加ドルは1.0234加ドルまで他通貨高の流れが巻き戻された。とはいえ、目先ドル安の流れが意識されやすいなかで、各通貨の調整幅は限定的だった。