LDNFIX 円全面安、債務上限引き上げ期間の合意形成へ

2013年10月11日 00:59

 ロンドンフィックスにかけての為替市場では、円が一段安となった。米下院共和党が無条件で債務上限を6週間引き上げる案を検討しており、この案が本日にも共和党議員らに通知されると伝わったことで、東京・ロンドンタイムから続く米財政協議に関する楽観論がさらに高まった。米株価指数も大幅高となっている。ただ、民主党指導部のリード米上院院内総務は「2014年末までの債務上限引き上げ案を推進する」と述べており、目先は引き上げ期間をめぐって妥協点を探っていくようだ。
 なお、発表された弱い米新規失業保険申請件数は、カリフォルニア州のシステム更新で遅れていた申請が処理されたことで急増したが、一時的な影響として悪材料視されていない。米政府機関の一部閉鎖も本件数を押し上げる原因となった。
 ドル円は98.23円、ユーロ円は132.73円まで上昇し、それぞれ先月からの下降トレンドラインを上抜いた。ポンド円は156.61円、加ドル円は94.57円、豪ドル円は92.86円、NZドル円は81.40円まで一段高となっている。
 ユーロドルは1.35ドル前半でやや重い。米財政協議が債務上限に関して進展しつつあり、ドル安の巻き戻しが若干入った。ただ、円相場主体であり、ドルやユーロ中心の値動きはほとんど見られない。ポンドドルも昨日からの安値圏を引き継ぎつつ、1.59ドル半ばでもみ合い。豪ドル/ドルは東京タイム午後以降から反発が続き、0.9460ドル付近まで戻し、本日これまでの下げ幅を消した。NZドル/ドルも同様に0.83ドル付近まで下げ幅を削っている。