LDNFIX ユーロ軟調、独政局やECB総裁発言を意識
2013年09月24日 00:23
ロンドンフィックスにかけてはユーロが軟調。週末に行われた独連邦議会選挙では、メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が事前の予想通りに圧勝したが、連立政党だった自由民主党(FDP)の得票率が議席確保に必要な5%を下回ったため、最大野党となる社会民主党(SPD)と連立政権樹立に向けた協議を開始させている。副首相を務めていたレスラーFDP党首は辞任の意向を示しており、連立協議に時間を要する可能性も示唆されており、不透明感に包まれた状況。また、ドラギ欧州中央銀行(ECB)が欧州議会の経済金融委員会における議会証言で、必要な限り緩和的な金融政策を維持する方針を改めて示したほか、必要であれば新たな長期オペ(LTRO)を実施する準備があると発言したこともユーロの重しとして意識されたようだった。
ユーロドルは1.3480ドル、ユーロ円は133.12円まで下値を広げ、ユーロポンドも0.8403ポンドまでユーロ安・ポンド高で推移。対豪ドルや対NZドルでもユーロには重さを感じさせた。一方で米長期金利の低下に伴い全体的にドルが下落するなかで、ポンドドルは1.6073ドル、豪ドル/ドルは0.9454ドル、NZドル/ドルは0.8390ドルまで上昇する場面もあった。NY序盤に発表された米8月シカゴ連銀全米活動指数は市場予想を上回る結果だったが特に材料視されていない。それよりも、ダドリーNY連銀総裁の発言が伝わり、米量的緩和(QE)の効果や必要性を強調したほか、「失業率が6.5%へ低下するには相当の時間を要する」、「雇用者の伸びがいく分減速する可能性も」などと、労働市場の見通しに対してややハト派な見解を示したことがドル安を促していた節があった。
ドル円はNY連銀総裁の発言も意識され、米長期金利が2.70%前後まで低下基調を強めるなか98.68円まで下落。ポンド円も158.21円まで円高に振れ、豪ドル円は93円前半、NZドル円は82円半へと高値から値を削っている。