NY為替概況 FRB議長の証言でドル高も、ハト派色強い

2014年07月16日 06:22

イエレンFRB議長の証言を巡ってドルが動意付いた。証言内容はこれまで通りのハト派スタンスだったが、景気に対して若干前向きな部分も感じられ、ドル売りが入った後、ドル高方向に振れている。イエレンFRB議長は「高水準の金融緩和が引き続き適切」、「労働市場にはかなりのたるみが依然としてある」などと述べた。質疑応答では、「GDP縮小に関わらず、多くの指標は明るさが一段と増している」、「利上げ前に経済が底堅い道筋にあること確実にする必要がある」などと語った。わずかにハト派色が緩んだようにもみえる。
 
ただ、イエレンFRB議長のスタンスは慎重に慎重を期すハトだった。ドルや米長期債利回りの上下動の背景はイエレンFRB議長の発言から多くを読み取ろうとした結果だと思われる。
 
本日発表された米経済指標では、米小売売上高が市場予想の伸びに届かなかった一方で、米NY連銀製造業景況指数は強く、2010年4月以来の高水準を記録した。
 
ドル円はイエレンFRB議長のハト派スタンスを確認すると101.44円まで下押し。その後、101.75円まで反発に転じた。ポルトガルのエスピリト・サント・グループの経営問題が尾を引いたこともあり、ユーロドルは1.3562ドルまで軟化。ポンドドルは1.7192ドルまで上昇し、1.7200ドルのオプションバリアに迫ったが突破できず、1.71ドル前半に調整。ドル/加ドルは1.0770加ドルまでドル高・加ドル安に。豪ドル/ドルは0.9349ドル、NZドル/ドルは0.8750ドルまで下落した。ロンドンフィックスにかけて豪ドル買い・NZドル売りが持ち込まれ、NZドルの重さが目立っている。
 
ユーロ円は137.89円まで下落。加ドル円は94.35円、NZドル円は88.99円まで安値を塗り替えた。主に対ドルの値動きに追随しているが、続伸して始まった米株価指数が失速したこともクロス円の重し。
 
 
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