NY為替概況 FOMC控えてドル売り優勢、円も軟化

2014年10月29日 07:00

NY為替市場では、ドル売り優勢。米耐久財受注が弱かったことが背景。変動が激しい輸送用機器を除いたコア米耐久財受注は、6月以降1680億ドル付近で伸び悩んでいる。ただ、堅調な米景気を不安視させる内容ではなかった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明公表を明日に控え、政策金利の据え置き期間についてハト派なスタンスが維持される公算で、昨日と同様にドル売り材料に反応しやすい。今週の米国内総生産(GDP)速報値も気にかかる。
 
米耐久財受注に続き発表された米消費者信頼感指数は市場予想を上回り、7年ぶりの高水準を記録。米消費者信頼感指数の上昇基調は消費のさらなる拡大に向けて心強く、ドル売りを沈静化させた。手がかりになっていないが、米S&P/ケースシラー住宅価格指数は鈍化を続けている。
 
ドル円は107.69円まで下げに転じた後、108.20円まで反転。クロス円の上げにサポートされた。ユーロドルは1.2765ドル、ポンドドルは1.6183ドルまでドル安推移した後にやや伸び悩み。ポンドドルは7月以降の下降トレンドラインを一時上回ったが、カンリフBOE副総裁が「BOEは想定よりも刺激策を長期化させることが可能」とし、利上げ開始の遅れを示唆したことが重しに。英景気減速やインフレ率の一段の鈍化にも懸念を示し、ハト派が勢力を拡大している。
 
豪ドル/ドルは0.8882ドルまで上げ幅を広げた後に失速。三角もち合いの上限から上放れつつあるが、上げに勢いはついていない。NZドル/ドルは0.7959ドル、ドル/加ドルは1.1167加ドルまでドル安推移。
 
クロス円は堅調。対ドルで欧州通貨や資源国通貨が上昇したうえ、米株式市場が上げ幅を広げたことが背景。ユーロ円は137.81円、加ドル円は96.88円、豪ドル円は95.84円、NZドル円は85.78円まで円安推移。
 
 
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