NY為替概況 米GDP好感したドル高維持できず

2014年11月26日 07:02

NYタイムは、ドルが米指標の強弱を受けて上下に振れる展開。朝方に発表された米7-9月期国内総生産(GDP)・改定値が前期比年率で+3.9%と、市場予想の+3.3%や速報値の+3.5%を上回ったことでドルには買いが先行。同個人消費も+2.2%と上振れ、堅調な消費動向が景気のけん引役を果たしたことも確認されると、ドル円は118.30円近辺まで水準を切り上げた。ユーロドルは1.2402ドル、NZドル/ドルは0.7766ドルまで下押し、豪ドル/ドルは2010年7月以来の安値を0.8514ドルまで塗り替えるなどドルが対主要通貨で強含んだ。
 
 しかしその後、1.24ドルの大台割れを回避したユーロドルが短期筋によるまとまったショートカバーで急騰すると、ドル安が各通貨にも波及。米11月消費者信頼感指数が予想を下回ったことも嫌気されると、ユーロドルは1.2488ドルまで上値を伸ばし、ポンドドルは1.5736ドルまで高値を更新。NZドル/ドルも0.78ドル台を回復させるなどドル高地合いが巻き戻された。米長期金利が、好調な5年債入札を受けて低下幅を広げたこともドルの重しとなった。ドル円は117円後半へと上値を切り下げ戻りが限定的。一方で対ドルの動向をサポート要因に、ユーロ円は147円前半、ポンド円も185円半ばへ反発。ただ、豪ドル円は豪ドル/ドルの弱さを背景に中盤になって100.41円まで日通し安値を塗り替える冴えない展開となった。