NY為替概況 米GDPよりもGPIF報道が主役に

2014年10月31日 07:40

NY為替市場では、昨日の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降のドル買いがやや巻き戻された。発表された7-9月期の米国内総生産(GDP)速報値は市場予想ほど減速せず、一時的にドル買いを誘ったが、FOMCに続き今週の重要イベントをほぼ通過したため、市場は月末ムードに移行。手がかりよりも調整が値動きの主体となり、ドル売りが持ち込まれた。米GDPも消費や民間設備投資が減速した一方で、国防支出や貿易赤字の縮小が寄与しており、強い内容と受け止めにくかった。
 
ドル売りがおさまった後は円売りが優勢に。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が31日にも資産構成の見直し結果を公表すると報道されている。国内株式の資産構成は25%に引き上げられる見通しで、市場予想の中央値である24%よりもやや積極的。国内債券の資産構成は市場予想の40%に対して35%まで引き下げられると報道されている。日経平均の上昇期待と伴に外債投資の拡大観測が円売りを後押し。
 
ユーロドルは1.2545ドルまで下げたが、1.2500ドルの壁をあらためて試すようなムードはなく、1.26ドル前半で値動きが落ち着いた。ポンドドルは1.6039ドル、豪ドル/ドルは0.8840ドル、NZドル/ドルは0.7860ドルまで買い戻された。
 
ドル円は109.47円まで上昇。ユーロ円は138.06円、ポンド円は175.17円、加ドル円は97.85円、豪ドル円は96.68円、NZドル円は85.90円まで円安推移。ダウ平均を中心に米株価指数が堅調に推移したことも円安圧力となった。
 
 
XEMarkets 口座開設