NY為替概況 米CPI受けてドル買い先行も午後は膠着

2014年06月18日 06:20

NYタイムは、朝方に発表された米5月消費者物価指数(CPI)の上振れを受けてドル買いが先行した。CPIの総合は前月比+0.4%と昨年2月以来、同コアは+0.3%と2011年8月以来で最大の伸びとなった。前年比ベースも総合・コアともに+2%前後の伸びを示現した。ディスインフレ傾向からの脱却に向けて頭を悩ますユーロ圏や、この日4年半ぶりの低いインフレ率が示された英国との温度差が鮮明になったことでドルが全面高。米長期金利の上昇もドル高地合いをサポートした。翌日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表が予定されている。FOMCではこれまでも、完全雇用と2%インフレ目標達成後も、長期にわたる緩和的な政策を継続させるスタンスを維持している。ただ、寒波の影響を脱した4-6月期の経済指標が総じて持ち直しの兆候を示唆するなか、インフレ加速を背景に委員会の利上げ開始時期が前倒しされる可能性があるとの声も聞かれている。
 ドル円はCPI発表後の米長期金利の上昇にも下値をサポートされながら、11日以来の高値水準となる102.25円まで上昇。ユーロドルは1.3536ドル、NZドル/ドルは0.8643ドル、ドル/加ドルは1.0875加ドルまで対ドルで下値を広げた。豪準備銀行(RBA)議事録後の売りが一巡していた豪ドル/ドルも、0.9330ドルまで安値を更新。ポンドドルは1.6960ドル付近まで押し戻された。
 もっとも、その後はFOMCの結果を見極めたいとの思いが強く各通貨が膠着。CPIを受けたドル買いは一時的な流れにとどまった。クロス円はドル円の上昇と対ドルの軟化に挟まれ一進一退。ポンド円が173.45円まで高値を塗り替える場面があったが、ユーロ円は138円半ば、豪ドル円は95円半ば、NZドル円は88円半ばで小幅な上下だった。
 
 
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