NY為替概況 米雇用統計はまずまずの内容も、ドル全面安

2014年11月08日 07:08

NY為替市場では、米雇用統計発表前後の荒っぽい動き後にドル売りが優勢。10月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数は市場予想を下回る+21.4万人となり、平均時給も+0.1%と市場予想に届かなかった一方で、同失業率は5.8%に改善した。失業率は6年3カ月ぶりの低水準となり、非農業部門雇用者数は市場予想こそ下回ったものの9カ月連続で20万人を上回り、1994年以来の最長を記録した。まずまずの内容とも言えるが、賃金の伸びが引き続き弱く、早期利上げ期待感を強めるには至らず、米長期債利回りの低下を眺めながら直近のドル高に調整が入った。イエレンFRB議長は、経済情勢を踏まえて利上げの時期などを判断する考えを改めて強調した。
 
ドル円は米雇用統計発表直前に思惑的な買いが入り、7年ぶりの高値を115.60円まで塗り替えたが、米長期債利回りの低下を背景に114.25円まで調整が進んだ。ユーロドルは1.2358ドル、ポンドドルは1.5791ドルまでともに年初来安値を更新した後はドル全面安の流れを受けて、それぞれ1.2470ドル、1.5887ドルまで買い戻しが進んだ。また、豪ドル/ドルは0.8657ドル、NZドル/ドルは0.7768ドルまで高値を更新した。クロス円はまちまち。ユーロ円は142.26円、ポンド円は181.23円まで下値を広げるなど上値の重い動きとなったが、豪ドル円は98円後半、NZドル円は88円後半で底堅く推移。
 
加ドルも買い戻しが優勢。加10月就業者数が市場予想-5000人に反して+4.31万となったほか、失業率が6.5%と2008年11月以来の水準へ低下したことが好感され、ドル/加ドルは1.1313加ドル、加ドル円は101.49円まで加ドル高が進んだ。
 
 
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