NY為替概況 米鉱工業生産は弱含むもFOMC前で様子見
2014年09月16日 07:02
NYタイムは、弱い米鉱工業生産を受けたドルが弱含んだものの、明日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、総じて様子見姿勢が強かった。米9月NY連銀製造業景況指数は+27.54と、市場予想の+16.00を大きく上回り、2009年10月以来の高水準となった。しかし、その後に発表された米8月鉱工業生産は前月比-0.1%となり、市場予想の+0.3%に反して1月以来の低下。前月分も+0.4%から+0.2%に下方修正された。同設備稼働率も78.8%と市場予想の79.3%を下回って2月以来の低水準。前月分も79.2%から79.1%に下方修正された。米10年債利回りは一時2.58%前後まで低下している。
ドル円は米長期金利の低下を受け、107.20円台から107.01円まで本日安値を小幅に更新。ただ、大台割れは回避し、その後は107.10-20円レンジで推移した。FOMCを控えた動きにくさが感じられた。
他通貨に対してもドル売りが進み、ユーロドルは1.29ドル前半から1.2950ドル付近まで上昇。豪ドルはロンドン序盤に0.8984ドルまで下落してから戻りを試す流れをさらに推し進め一時0.9049ドル、NZドル/ドルも0.8181ドルまで上昇した。ドル/加ドルは1.1036加ドルまで加ドル高推移。先週までの加ドル大幅安の反動が進んだ。
ポンドドルは、各通貨に対して幅広くドル売りが先行した局面でも、1.62ドル半ばで戻りが鈍かった。対ユーロでのポンド売りが重しとなったもよう。ユーロポンドは0.7940ポンド台から、0.7980ポンド手前までユーロ高・ポンド安。今週、スコットランド独立に関する住民投票を控えている不透明感も、ポンドの買いにくさにつながっている。対ドルで各通貨が伸び悩むと、ポンドドルも対ドルで売りに押され、1.6221ドルまでレンジ下限を広げた。ドル/CHF(スイスフラン)は0.93CHF半ばで推移した。
クロス円は、対ドルで各通貨の買いと、ドル円での円売りに挟まれてまちまち。ユーロ円は138.80円台へ水準を回復する場面もあったが138円後半レンジ。豪ドル円は96.90円、NZドル円は87.66円、加ドル円は97.09円まで上昇した。ポンド円は、対ドルや対ユーロでのポンド売りが重しとなり、一時173.85円まで下落。CHF円は114.60円前後で上下した。