NY為替概況 米インフレ指標でドル円失速 ユーロは続落

2014年07月23日 06:22

NYタイムは、これまでリスク回避ムードの後退を背景にじり高を続けていたドル円が失速。朝方に発表された米6月消費者物価指数で、コアの伸びが前月比・前年比ともに市場の想定に届かなかったことがきっかけとなった。基調としてのインフレ上昇傾向は続いているものの、インフレ加速に期待を抱いていた向きからの巻き戻しが入った格好。2.50%前後まで上昇していた米長期金利が2.46%付近へ急低下する動きも重しとなり、ドル円は指標発表直後に示現した101.61円から101.33円まで反落。全般的にドルが弱含み、豪ドル/ドルは0.9422ドル、NZドル/ドルは0.8697ドル、ドル/加ドルは1.0731加ドルまで対ドルで上昇した。その後、調整を済ませるとドル円は高値圏へ持ち直す動きを見せたが、米株価の伸びが鈍かったことに加え、根強い金利の低下圧力を背景に中盤以降はじり安。ただ、ドル安は続かず豪ドル/ドルは0.93ドル後半へ失速したほか、翌日に金融政策の発表を控えているNZドル/ドルは0.8653ドルまで再び調整ムード。ポンドドルは1.7080ドル付近から1.7042ドルまで下値を広げる展開となった。
 
ユーロは続落。ユーロドルは米CPIの発表直後に他通貨が対ドルで強含むなか、これまでの年初来安値だった1.3577ドルを割り込んでストップロスの売りを誘発。1.3459ドルまで下値を広げて昨年11月以来の安値をつけた。一時的に戻りを試す場面もあったが続かず、安値圏で底練りを続けた。午後になってポルトガルの大手行バンコ・エスピリト・サント(BES)の持株会社であるリオフォルテが、債権者からの資産保護適用を申請したと伝わったが影響は限定的。ユーロ円も136.58円まで売られて直近安値を更新している。
 
他のクロス円もドル円の失速につれて上値が重くなった。ポンド円は172.98円まで下値を広げ、豪ドル円は対ドルの上昇を受けてつけた95.56円から上げ幅を縮小。NZドル円は88.18円まで買われたあと、87.83円までレンジ下限を広げた。
 
 
 
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