NY為替概況 株安・債券高・円高、ユーロは重い動き

2014年08月08日 06:39

NYタイムではリスク回避の円買いが優勢となった。ウクライナ情勢をめぐって新規材料は出なかったものの、先行き不安への警戒感からリスク回避ムードが継続。ダウ平均は売りが優勢となり、米10年債利回りは5月29日以来の低水準となる2.40%台まで低下した。この日発表された米新規失業保険申請件数は28.9万件と、市場予想を上回る改善となり、4週平均では8年ぶりの低水準となった。好調な雇用データを背景にドル円はやや買いが優勢となる場面もあったが、反応は限定的。株安・債券高を眺めながら、ドル円はじり安で102.00円まで下押した。また、ポンド円は171.71円、豪ドル円は94.58円、加ドル円は93.35円まで安値を更新するなど、クロス円も重い動きとなった。
 
対ドルでは小動きも上値は重く、ポンドドルは1.68ドル前半、NZドル/ドルは0.84ドル後半で小幅上下にとどまり、豪ドル/ドルは下値こそ広げていないものの、0.92ドル後半で軟調地合いが継続した。また、加ドルは小じっかり。昨日の加貿易統計に続き、この日発表された加6月建設許可件数と同7月Ivey購買部景況指数はともに市場予想を上回る良好な結果となり、ドル/加ドルは1.0904加ドルまでドル安・加ドル高が進んだ。
 
ユーロは注目のイベントを通過し、ユーロ安トレンドが継続。ユーロ圏の政策金利は市場予想通りに据え置きが決定され、ほぼ無風で通過。ドラギECB総裁の記者会見も、サプライズにかける内容となった。ただ同総裁が、ウクライナなどの地政学リスクの高まりが経済環境に悪影響を与える可能性があると指摘し、ECBの金融政策は米国と長期にわたる相違で市場ファンダメンタルズはユーロ安方向にあるとの認識を示したことは、ユーロの重しとなった。ユーロドルは1.3394ドルまで買いが先行後に1.3337ドルまでレンジ下限を拡大し、ユーロ円は136.27円まで弱含んだ。
 
 
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