NY為替概況 月末控え値動き乏しい ドルは底堅さ維持

2014年09月30日 06:15

NYタイムでの各通貨の動意は限定的。月末・四半期末を控えて模様眺めムードが優勢だった。週半ばから欧米で注目度の高いイベントが予定されていることも売買を手控えさせている。ドルはロンドンのフィキシング前後にやや売られる場面もあったが、米長期金利の低下が一服したことや、米株価の下げ幅縮小を受けて底堅さを回復させた。ドル円は朝方につけた109.13円から109.50円付近まで反発。日足ベースで陽線引けとなった。ユーロドルは1.2715ドル、ポンドドルは1.6274ドルまで対ドルで強含んだあと、それぞれ前週末の引け値水準まで押し戻された。豪ドル/ドルは0.87ドル半ば付近では上値が重く、NZ準備銀行(RBNZ)による大規模な市場介入が明らかになったNZドル/ドルも、0.77ドル後半までの持ち直しにとどまった。
 
クロス円の方向感も限定的。円自体の材料に乏しかったこともあり、対ドルの推移やドル円の動向に挟まれながら一進一退となった。ユーロ円は138円後半、ポンド円は177円後半を中心とした振幅。豪ドル円は95円半ば、NZドル円は85円近辺でほぼ横ばいの推移。
 
この日発表された米8月個人所得は市場予想と一致。同個人消費支出やコアPCEデフレーターは予想をわずかに上回ったが市場の反応は薄い。ハト派の代表格で知られるエバンス米シカゴ連銀総裁は、「労働市場は完全回復から程遠い」などと慎重なスタンスを維持。ドル高が2%のインフレ目標達成を困難にさせる可能性があると発言した。一方でタカ派とされるフィッシャー米ダラス連銀総裁からはドルの上昇が輸入インフレの抑制に貢献するほか、「強いドルは米経済に対する信認」であるとドル高を容認するような発言が伝わった。どちらかと言えば、FOMCで今年の投票権を有するフィッシャー総裁の発言に対し、ドル買いで反応した印象があった。
 
 
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