NY為替概況 早期利上げ期待高まらずドル売り優勢

2014年07月10日 07:18

NYタイムはFOMC議事録の発表後に米長期金利が低下し、ドル売りが進んだ。FOMC議事録は10月の量的緩和(QE)終了に言及。米10年債利回りは一時2.6%付近まで上昇した。しかし議事録で一部当局者が「投資家がリスクに無関心」と指摘しており市場心理を圧迫。市場の一部にあった利上げ前倒しの期待に応えるほど明確なタカ派的な部分を含んでいなかったこともあり、米10年債利回りは結局2.54%まで下ぶれた。ドル円は当初101.87円まで上昇したものの、米金利の低下を受け101円半ばへ押し戻された。米金利の低下を好感し、ダウ平均が17000ドルの大台回復に迫ったものの、米株高によるリスク選好の円売りがドル円を(CHF)支える状態にはならなかった。
 
対ドルでは各通貨とも、下ぶれを挟みつつも上昇した。ユーロドルは、ドラギECB総裁からハト派的な発言やユーロ高けん制の言葉が聞かれたが、1.3649ドルまで買われた。ポンドドルも1.7161ドルまで上昇している。オセアニア通貨も底堅く、豪ドル/ドルは0.9425ドル、NZドル/ドルは0.8829ドルまで水準を上げた。ドル/スイスフランは0.8905CHFまでCHF高、ドル/加ドルは1.0641加ドルまで加ドル高が進んだ。
 
クロス円はドル円に連れて一時上昇後に反落したが、対ドルでの各通貨の動きに支えられ持ち直した。ユーロ円は138.77円、ポンド円は174.41円、CHF円は114.17円まで上昇。いったん水準を下げたものの反発した。資源国通貨も、豪ドル円は95.72円、NZドル円は89.69円、加ドル円は95.54円まで高値を更新している。