NY為替概況 指標好感したドル買いを関連市場が相殺

2014年12月13日 07:34

NYタイムでは、2007年1月以来の高水準となった米12月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値の結果を受けてドルに買いが先行した。ドル円は109円台まで買い戻され、欧州時間につけた安値から1円近く反発。豪ドル/ドルは0.8227ドル、NZドル/ドルは0.7757ドルまで対ドルでのレンジ下限を拡大させるなどドル高が優勢となった。
 
しかし原油安や低インフレの長期化懸念、世界的な景気への不透明感などから、欧米の株価は米指標の好結果に反応することなく下げ幅を拡大。主要国の長期金利が軒並み低下圧力にさらされるなか、市場のセンチメント悪化が指標を好感したドル買いを相殺。ドル円は118円前半までいったん「いって来い」となった。午後は株安が進むなか、衆院総選挙やFOMC・日銀会合など、週末以降のイベントを前に期待感から再び118円後半へじり高。
 
ユーロドルはクロスでユーロのショートカバーが続いたことで、一時1.2485ドルまで高値を更新するなど底堅かった。引け間際に格付け会社フィッチが、フランスの格付けを「AA-」から「AA」に引き下げ、見通しを「安定的」にすると発表したが、下押しはわずかにとどまった。ポンドドルは1.5747ドルを高値に伸び悩み。フィッチおよびS&Pは、英国の格付け見通しをともに据え置いている。ドル買いが先行した際に、豪ドル/ドルは0.8227ドル、NZドル/ドルは0.7757ドルまで下押すなどまちまち。クロス円ではユーロ円の148.16円までの上振れが多少目立った程度。1.1591加ドルまで2009年7月以来の加ドル安を更新していたドル/加ドルは、原油の下落が続くなかでも1.1516加ドルまで調整する場面があるなど下値は広がらなかった。