NY為替概況 弱い独CPIでユーロ安 ドル円は横ばい
2014年04月30日 07:08
NYタイムでは、独4月消費者物価指数の結果を嫌気してユーロが下落した。同指標は前月比で-0.2%と市場予想以上の落ち込みとなったほか、同前年比は+1.3%と、前月の+1.0%からは上振れたが予想の+1.4%に届かなかった。ユーロ圏のディスインフレが意識されるなか、翌日に発表されるユーロ圏4月消費者物価指数(HICP)への警戒感が高まった。予想を下方修正する動きも一部にあったようで、来週の欧州中央銀行(ECB)理事会を前に追加緩和期待が高まる可能性も指摘されている。ユーロドルは指標を受けて急落し、底練りを挟みながら午後になって1.3806ドルまで下値を拡大。ユーロ円は142.47円をこの日の高値に、円安地合いの緩和も背景に141.60円まで下落した。
ユーロは対主要通貨で下落し、他通貨の対ドル相場の底堅さに一役買った。ポンドドルは英GDPの発表後につけた1.6793ドルから1.6847ドルまで反発。資源国通貨は欧米の株高も背景にじり高となり、豪ドル/ドルは0.9282ドル、NZドル/ドルは0.8557ドル、ドル/加ドルは1.0943加ドルまで、対ドルでの上値を伸ばした。
欧州序盤からの円売りは続かなかった。明日の米1-3月GDPや米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表、週末の米雇用統計を前にリスク選好の流れが一服し、次第に様子見姿勢を強めていった。この日発表された米経済指標は、予想比でさえない結果が続いたが反応は鈍かった。ドル円は8日以来の高値水準102.79円から小幅に水準を落として膠着。ポンド円は対ドルにつれて172円半ばから後半を上下。豪ドル円は95.28円、NZドル円は87.81円までレンジ上限を拡大させたあとは伸び悩んだ。加ドル円は堅調地合いを維持し、引けにかけて93.79円まで上値を拡大させた。