NY為替概況 円高・ドル高、ユーロの軟調続く

2014年05月29日 06:17

NYタイムではドル買い・円買いが加速した。この日は注目の米経済指標やイベントの予定もなく、手がかりが不足するなか、欧州タイムでの流れを引き継いだ。昨日に4月の耐久財受注や5月の消費者信頼感指数が堅調な結果となったにも関わらず、買いが優勢となった米債は本日も大幅続伸。米10年債利回りは昨年7月3日以来の安値水準となる2.433%まで低下した。また、昨日まで4営業日続伸したダウ平均はやや利益確定売りが優勢となるも、下値も堅く小幅安水準でほぼ横ばい推移が続いた。ドル円は米長期債利回りの低下を眺めながら101.64円まで下押した。
 ユーロはECBによる追加緩和策への観測を背景に売りが継続。5月の独失業者数が予想外に増えたことも重しとなり、ユーロドルは1.36ドル大台を割り込み、2月13日の安値に迫る1.3587ドルまで下落し、ユーロ円も138.30円まで弱含んだ。ポンドも月末に絡んだフロー主導で売りが優勢。ポンド円は169.90円までレンジ下限を広げたほか、ポンドドルは1.6698ドルまで下落し、4月15日以来の安値をつけた。目立った材料が見当たらない中で、26日に米医薬品大手ファイザーが英アストラゼネカの買収を断念すると発表したことも引き続き材料視された可能性はある。オセアニア通貨も欧州タイムからの軟調地合いを継続させて、豪ドル/ドルは0.9214ドル、NZドル/ドルは0.8470ドルまで安値を更新し、豪ドル円は93.73円、NZドル円は86.19円まで一段安となった。