NY為替概況 円高、米GDP下振れもドルしっかり

2015年01月31日 09:25

NY為替市場では円買いが継続。露が予想外の利下げに踏み切るなど、世界経済先行きへの懸念や、ギリシャ政府とトロイカの間で進展が見られず、デフォルトなどギリシャ先行きへの不安から、リスク回避の円買いが継続。米10年債利回りが2013年5月上旬以来の水準まで低下基調を強め、日米金利格差の縮小も意識され、ドル円は117.30円まで安値を更新した。クロス円も全面安で、ユーロ円は132.36円、ポンド円は176.14円まで下げ幅を拡大した。また、豪ドル円は昨年3月4日以来の安値となる90.87円まで下押し、NZドル円は84.77円までレンジ下限を広げ昨年10月30日以来の安値をつけた。
 
ドルは円以外の主要通貨に対し底堅く推移。注目されていた米10-12月期GDP速報値は市場予想の+3.0%を下回る+2.6%となり、発表直後はわずかにドル売りで反応するも、同個人消費は+4.3%と好調だったこともあり、ドル売りは一時的。また、米1月シカゴ購買部協会景気指数は市場予想の57.5を上回る59.4となった。ユーロドルは1.1278ドル、ポンドドルは1.4989ドルまで安値を更新した。また、NZドル/ドルは0.7216ドルまで2011年3月以来の安値を塗り替えたほか、豪ドル/ドルは0.77ドル後半で伸び悩んだ。
 
加ドルは大幅続落。加11月GDPが前月比で予想外のマイナスとなり、前年比でも市場予想を下回り、加ドル売りが加速した。ドル/加ドルは2009年3月以来の加ドル安水準となる1.2799加ドルまでドル高・加ドル安が進み、加ドル円は91.75円まで下押し昨年3月以来の安値を付けた。