NY為替概況 円軟調 米株高や住宅指標の好結果で
2014年04月29日 06:31
NYタイムは円が軟調。週明けの米株価の反発と長期金利の上昇を受けて、為替市場では円が売られた。この日発表された米3月中古住宅販売保留件数指数が前月比+3.4%と、市場予想の+0.7%を大きく上回ったことも後押しとなった。ドル円は前週末高値102.50円を上抜けて102.63円まで上昇。ユーロ円は142.18円まで上げ幅を広げ、4日以来の高値水準を更新した。ポンド円は172.58円、加ドル円は93.12円まで上値を伸ばした。途中、16500ドル台回復まで買いを先行させたダウ平均を筆頭に、上値追いで始まった米株価が失速すると、円売りが巻き戻される場面もあった。ただ、終盤にかけてはリスクオン寄りのムードを取り戻したことで、ドル円やクロス円も持ち直しに転じている。
緊張が続くウクライナ情勢に関しては、米政府がプーチン露大統領に近い政府関係者7名と、企業17社に対する追加制裁を発表した。軍事力に寄与するハイテク関連の輸出許可書の申請を拒否し、条件次第では既存の許可も取り消す方針も明らかにしている。EUからは、新たに15人を制裁者リストに追加することが発表されたが影響は限定的。ロシア側からのアクションはみられていない。
米株高や債券安はドル買いにも作用し、ユーロドルは1.3840ドル前後、ポンドドルは1.68ドルちょうど付近まで高値から調整した。月末のリバランスに絡んだフローも一因にオセアニア通貨への売りは続き、豪ドル/ドルは0.9244ドル、NZドル/ドルは0.8526ドルまで下値を拡大。NZドル円も87.25円まで売りを先行させたが、円売りに下値を支えられて下げ渋った。