NY為替概況 円買い先行、米株安・長期金利低下

2014年05月15日 06:23

NYタイム、米国市場寄り付き後の株軟化と長期金利低下を受け、ドル円はNY入り前につけた安値101.72円に並ぶ水準まで押し戻された。クロス円もいったん下落の流れを緩めていたが、ユーロ円は139.46円、ポンド円は170.61円、スイスフラン円は114.33円まで下落。資源国通貨も、豪ドル円が95.35円まで水準を下げ、NZドル円もロンドンタイムにつけた88.07円に接近。加ドル円は93.31円までレンジ下限を広げた。ダウ平均は昨日まで続けて最高値を更新した後を受け、前日比100ドルを超える下落。米10年債利回りは一時2.523%と、昨年10月31日以来の水準まで低下した。ラブロフ露外相が「内戦に近い」と述べるなど、ウクライナ情勢の緊迫も市場のセンチメントを重くした。ただ、ドル円は米株価が下落幅を広げるなか、動きは重いながらもNYタイム序盤から下値を広げていない。下値での一定の底堅さを確認し、終盤にかけては101.90円付近まで水準を回復。クロス円も下げ渋った。
 対ドルでは各通貨まちまち。ユーロドルは1.37ドル前半で小動き。ECB追加緩和の観測は根強いが、昨日までのユーロ売りの流れは一服した。ワイトマン独連銀総裁は「必要となれば独連銀はECBの行動を支持」「ユーロ圏にはややデフレのリスクがある」と述べた。ただ、「独連銀は(量的緩和を含めた)どの措置についてもイエスと述べてはいない」とオープンな姿勢であることも示し、緩和観測が一方的に強まることにもくぎを刺している。ポンドドルはロンドンタイムからのポンド安の流れやポンド円の下落に押され、1.6754ドルまで下値を広げた。イングランド銀行(BOE)がインフレ報告で利上げを急がない方針が示し、引締め期待が巻き戻されている。オセアニア通貨は調整の売り優勢で、豪ドル/ドルは0.94ドル付近から一時0.9370ドル付近まで、NZドル/ドルは0.86ドル後半から0.86ドル半ばへ水準を下げた。しかし本日のレンジを下方へ広げるまでには至らなかった。
 
 
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