NY為替概況 円買い一服、米長期金利上昇や株高で

2014年05月20日 06:30

NYタイムでは円買いの流れが一服。米株式市場の底堅さや、米長期金利が2.54%台へ戻したことで、リスク回避的な円買いは後退した。ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁は「量的緩和(QE)は今年の後半には終わるだろう」、「来年、金利正常化のために利上げが実施される可能性」と述べた。
 ドル円は、ロンドンタイム午前につけた2月5日以来の安値となる101.10円から、101円半ばまで反発。200日移動平均線を上回る水準へ戻して取引を終えた。ただ、明日からはじまる日銀金融政策決定会合や21日のイエレンFRB議長の講演を前に、手掛かりとなりそうな話題は少なく上昇幅は限られた。
 ユーロドルは上昇幅を縮小。前半に、メルシュECB理事が「ECBは緩和のためのツールを複数持っている」、「標準的な手法と非標準的な手段の両方を用いるだろう」と発言したことを受けて、1.3700ドル付近まで下押す局面があった。ただ、同理事は先週にも同様の発言をしていることから、ユーロの下げ幅は限定的。売り一巡後は、1.3730ドル超えに観測されたストップ買いを巻き込んで1.3734ドルまで上昇幅を拡大した。しかし、その後はドル高に押されて1.3710ドル付近まで上昇幅を縮めた。ユーロ円は、当局者の発言を受けて138.62円まで小幅にレンジ下限を広げた後は、ドル円が底堅く推移する中で139.00円前半までもち直した。
 そのほかでは、オセアニア通貨が軟調。対ユーロや対NZドルでの豪ドル安が重しとなって、豪ドル/ドルは0.9326ドル、豪ドル円は94.51円まで下落した。NZドル/ドルは、対豪ドルでの底堅さがある程度支えとなったが、豪ドルの動きに連動して0.8621ドルまで下げた。