NY為替概況 先週末のドル買いの巻き戻し進む

2014年10月21日 06:55

NYタイムは、欧州株の反落に続き、米株もダウ平均が大幅に下落するなど思わしくない動きとなったことで、リスク回避の円買いが先行した。ダウ構成銘柄のIBMの決算が振るわなかった。一方でNASDAQは小幅安で寄り付き後、前週末の終値を上回ってプラス圏で推移。引け後にアップルの決算を控えた様子見ムードも強かった。IBMの決算は弱かったものの、他企業の決算に対しては楽観的な見方が支配的だった。ダウ平均も下落幅を縮小し、プラス圏に戻して取引を終えた。
 
ドル円は、ダウ平均が前週末比120ドル近くまで一時下落するなか、106.79円まで下落した。その後はダウ平均が下落幅を縮小したことから下げ渋った。しかしダウ平均がさらにプラス圏へ戻す動きとなっても反応は鈍く、106円後半レンジでの動きを続けた。ユーロなど対ドルでの各通貨上昇によるドル弱含みが、ドル円の戻りを抑制した。
 
対ドルでは、先週末のドル買いに対する巻き戻しがじりじり進んだ。ユーロドルは、NY入りにかけ1.2750ドル台まで下押したものの下げ渋り、一時1.2817ドルまで上昇。ポンドドルも1.6179ドルまで水準を上げ、ドル/スイスフラン(CHF)は0.9415CHFまでCHF高推移となった。ユーロ円も137円付近、ポンド円は172円後半まで反発し、CHF円は113.51円まで上値を伸ばした。
 
オセアニア通貨も対ドルでじり高。欧州通貨より出遅れ感はあったが次第に水準を上げ、豪ドル/ドルは一時0.8802ドル、NZドル/ドルは0.7981ドルまでレンジ上限を広げた。豪ドル円は94円付近、NZドル円は85.20円付近で底堅く推移した。
 
加ドルは上値が重かった。加卸売売上高は市場予想に反して前月比プラスだったが、ドル/加ドルは1.12加ドル後半の加ドル安水準で、加ドル円は94円後半レンジにとどまった。原油相場での売り先行が、産油国の通貨である加ドルの上値を重くしたようだ。
 
 
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