NY為替概況 債券利回り低下で、指標好感のドル高は限定

2014年05月28日 06:31

NYタイムではドル買いが先行した。この日発表された米経済指標がおおむね良好な結果となり、米景気回復への期待が高まったことが背景。4月の耐久財受注は予想外の+0.8%で、3カ月連続のプラスとなった。また、3月の住宅価格指数は前月比+0.7%で、鈍化予想に反して年初来最大の伸びとなり、5月の消費者信頼感指数は市場予想通りの83.0となるも、前月から改善された。休場明けの米株は堅調な動きとなった。
 米指標を背景にドル買いが先行。株高も支えに、ドル円は5月14日以来の高値水準となる102.15円まで上昇した。来週の欧州中央銀行(ECB)理事会で追加緩和策の導入への思惑が強く、ユーロドルはドル高の流れのなか1.3612ドルまで弱含み、2月13日以来の安値をつけた。また、ポンドドルは1.68ドル大台を割り込み、1.6783ドルまで下落したほかオセアニア通貨も、豪ドル/ドルは0.9234ドル、NZドル/ドルは0.8530ドルまで日通しの安値を更新した。ただ、米10年債利回りが2.55%台に上昇後は2.51%台に反落したことを背景に、主要通貨は対ドルで持ち直し、好調な米指標を好感したドル高は限定的にとどまった。
 ドル主導の相場展開のなか、株高を背景としたリスク選好の円売りは強まらず、クロス円の動きは鈍い。ユーロ円は139円付近、ポンド円は171円半ば、豪ドル円は94円前半、NZドル円は87円前半の狭いレンジ内での上下にとどまった。