NY為替概況 ユーロ高、来週のHICPへの懸念和らぐ

2014年06月28日 06:39

NYタイムの為替市場はユーロ高。独6月消費者物価指数が前年比で+1.0%と、5月の+0.9%から上昇したことで、30日発表のユーロ圏6月消費者物価指数(HICP)への警戒感がいくらか和らぎ、ユーロのショートカバーを促した。
 ユーロドルは1.3651ドル、ユーロポンドは0.8018ポンドまでユーロ高が進んだ。ユーロ円は、他通貨でのユーロ高に加えて、終盤に米国の主要株価指数がプラスサイドを回復したことから、138.49円まで高値を塗り替えた。ただ、インフレ率がECBの目標値2%を大きく下回る状態に変わりはなく、ユーロ買いの勢いは限られた。一方で、ポンドは軟調。ユーロの巻き戻しを通じてユーロポンドでポンド安が進行したことが、重しとなった。ポンドドルは1.7007ドル、ポンド円は172.47円までレンジ下限を広げる場面があった。
 ドル円は101.40円近辺で底練り。東京タイムにつけた本日安値101.32円を割り込まなかったものの、米長期金利が2.5%台で重い値動きとなったことが影響して、ドル円の上値も限られた。そのほかでは、加ドルがしっかり。インフレ加速を受けて、金利正常化への機運が高まりつつあるほか、テクニカル的な節目を超えてきたことが加ドルを下支え。ドル/加ドルは、1.0660加ドルまで加ドル高が進んだ。加ドル円も、94.76円を安値に95.10円前後へもち直した。逆にさえない展開だったのが豪ドル。週末や四半期末を控えたポジション調整に押されて、豪ドル/ドルは0.9410ドル付近、豪ドル円は95.39円まで水準を下げた。終盤には株価動向をにらんで買い戻しが入り下げ幅を縮めたが、戻りは鈍かった。
 また、本日発表された6月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値は82.5と、速報値81.2や5月の81.9から改善した。米国経済の回復基調が続いていることを裏付ける結果となったが、ほとんど材料視されなかった。
 
 
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