NY為替概況 ドル円102円近辺、地政学リスクの懸念緩む

2014年08月09日 06:20

NYタイムでは地政学リスクへの懸念が緩み、リスク回避の縁買いが後退。朝方は、米国防総省が「イスラム国の砲台を空爆した」と発表したことを受けて、再びリスク回避の円買い圧力が強まる場面もあった。ただ、ダウ平均が反発基調を強め、前日比200ドル高に近い水準まで上昇したことや、米長期債利回りは下げ分を取り戻すなど、関連市場でリスク回避の動きが後退した背景に、ドル円・クロス円ともに買い戻しが優勢となった。露国防省がウクライナ周辺地域での戦闘機の演習を終了したと明らかにしたことも、リスク回避の後退につながった。ドル円は102円近辺まで切り返し、本日の下げ幅を取り戻した。また、ユーロ円は136.95円、豪ドル円は94.72円、スイスフラン(CHF)円まで高値を更新するなど、クロス円も小じっかり。ポンド円は171円前半、NZドル円も86円前半に下げ幅を縮小。
 
対ドルではまちまち。ユーロポンドが0.80ポンド近辺までユーロ買い・ポンド売りが進んだことを受けて、ユーロドルは1.3433ドルまで買い戻しが継続した一方で、ポンドドルは1.6767ドルまで弱含んだ。オセアニア通貨は動意が鈍く、豪ドル/ドルは0.92ドル後半、NZドル/ドルは0.84ドル後半で小幅上下にとどまった。
 
また、加ドルは加雇用指標を背景に売りが優勢となった。加7月失業率は7.0%と、市場予想の7.1%より改善されたものの、同就業者数は+200人と、市場予想の+2万人にとどかなかった。また、失業率の改善は非常勤雇用者数増によるもので、正規雇用者数は減少したことも嫌気されて、ドル/加ドルは1.0984加ドル、加ドル円は92.76円まで加ドル安が進んだ。
 
 
XEMarkets 口座開設