NY為替概況 ドル円高値更新後に反落、ウクライナ懸念で

2014年04月25日 06:23

NYタイムでは円買いが優勢。この日発表された米3月耐久財受注は+2.6%と、市場予想の+2.0%を上回り、輸送用機器を除いたデータも+2.0%と、予想の+0.6%から大きく上放れた。同時に発表された米新規失業保険申請件数は市場予想を上回る32.9万件となった。好調な米耐久財受注の結果を受けてドル買いが先行したが、ウクライナ情勢への警戒感からリスク回避の円買いが強まった。ウクライナ暫定政権による親ロシア派の強制排除を受けて、ロシアがウクライナ国境付近で新たな軍事演習を開始し、市場では地政学的リスクへの警戒感が再燃している。米耐久財受注の発表後にドル円は102.65円までレンジ上限を広げたが、米10年債利回りが2.732%まで上昇後に2.68%付近まで急低下したことを受けて102.09円まで安値を更新した。米株はウクライナ情勢が重しとなるも、良好な企業決算を支えに底固く推移した。クロス円も売りが優勢で、ユーロ円は141.04円、ポンド円は171.48円、豪ドル円は94.56円、NZドル円は94.56円まで下値を広げた。
 対ドルではまちまち。欧州通貨は底固い動きで、ユーロドルは1.3791ドルを安値に1.38ドル前半、ポンドドルは1.6766ドルから1.68ドル前後に水準を切り返した。一方のオセアニア通貨は軟調推移が継続し、豪ドル/ドルは0.9252ドル、NZドル/ドルは0.8547ドルまでレンジ下限を広げた後も戻りの鈍い動きが続いた。