NY為替概況 ドル円一時107.20円、資源国通貨軟調

2014年09月12日 06:23

NYタイムでのドル円は堅調地合いを維持し、約6年ぶりの高値を107.20円まで更新した。米新規失業保険申請件数が31.5万件と、市場予想の30.0万件や前週分の修正値30.4万件より悪化したことを受けて106円後半まで押し戻される場面もあったが、下値は堅く107円台の高値圏に切り返した。黒田日銀総裁が安部首相との会談後に「物価目標の達成が困難であれば、躊躇なく追加緩和などの調整を行う」との発言が伝わり、テレビ出演での発言も注目されたが、反応は限定的。東京テレビに出演した同総裁は、円安が経済にマイナスになることはないとの見解を示し、追加措置にはいろいろ可能性があると述べた。ただ、今の時点では追加緩和が必要ないとの考えに変化はなく、為替相場への影響は見られなかった。
 
欧州通貨は小じっかり。米新規失業保険申請件数の発表後に、ユーロドルは1.2952ドルまで上値を伸ばし1.29ドル前半で推移したほか、ユーロ円は138.52円まで高値を更新した。ドラギECB総裁の「ECBは必要とあればさらなる行動の用意」、「インフレ押上げには投資の活発化が必要」などの発言が伝わったが、反応は見られなかった。ポンドは、スコットランド独立に関し最新の世論調査で独立反対が53%と、賛成47%を上回ったことも好感され、ポンドドルは1.6271ドル、ポンド円は174.25円までポンド買いが進んだ。
 
一方の資源国通貨は軟調な動き。東京タイムで予想比強めの豪雇用統計を受けて0.9218ドルまで買われた豪ドル/ドルは0.9089ドルまで弱含み3月24日以来の0.91ドル大台割れとなったほか、豪ドル円も97.26円まで安値を更新した。また、RBNZが来年4月までに利上げをしない可能性や、NZドルの一段の大幅下落を予想するとの見解を示したことを背景に、NZドル/ドルは0.81ドル後半、NZドル円は87円半ばで戻りが鈍い動きが続いた。同じく資源国通貨の加ドルも後を追う格好で、ドル/加ドルは4月1日以来の加ドル安水準となる1.1059加ドルまで上昇し、加ドル円は96.77円まで押し戻された。
 
 
 
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