NY為替概況 ドル円は小動き、ポンドに動意

2014年06月24日 06:20

NYタイムのドル円は、動意の鈍い展開。本日発表された米製造業PMIや中古住宅販売件数は揃って予想を上回ったが、市場への影響は限定的だった。ドル円は、手掛かりが少ない中で、101.90円近傍での上下動に終始した。米国の金利動向を探る流れが続く中で、どちらか一方向にポジションを傾けるような状況にもないようで、方向性は見極めづらかった。
 米6月マークイット製造業PMI・速報値は57.5(市場予想 56.0)と2010年5月以来の高水準となった。また、米5月中古住宅販売件数は489万件(市場予想 474万件)と増加率は2011年8月以来最大だった。また、在庫も改善がみられた。
 ユーロは戻りの鈍い展開に。ロンドン午前にさえないユーロ圏景況感を受けて売りが優勢だったユーロは、NYタイム早朝にかけて徐々に買い戻された。ユーロドルは1.3574ドルを安値に1.36ドル台、ユーロ円は138.60円付近へ切り返した。しかし、さらにユーロ買いを進めるような材料が限られる中で、取引一巡後は伸び悩んだ。
 そのほかでは、ポンドはいって来い。ポンドドルは1.7002ドル、ポンド円は173.18円まで売りが先行した。明日のカーニーBOE総裁の議会証言に対する警戒感も上値を重くしたもよう。カーニー総裁は、直近では早期利上げの可能性を示唆する発言をおこなったが、それ以前には政策金利が過去最低にとどまるとの期待を市場に定着させていた。見通しの急速な変化に対する突っ込んだ質疑がなされるのではとの思いが、くすぶったようだ。とはいえ、英国の金利先高観から下押しは限定的。下げ一巡後は、ポンドドルは1.7030ドル付近、ポンド円は173円半ばへ水準を戻した。オセアニア通貨は東京タイムでの上昇幅をほとんど失った。中国経済への前向きな指標結果への好反応を持続できずに、豪ドル円は96円割れ、NZドル円は88.69円まで下げる場面があった。