NY為替概況 ドル円は円安推移も動意に一巡感

2014年08月12日 06:19

NYタイムの為替は小動き。米株価はプラス圏で推移し安心感を誘う要因となったものの、欧州株がすでに同様の底堅さを見せていたこともあり、新たに為替を大きく動意づかせるには至らなかった。ウクライナや中東の地政学的リスクに対する懸念の和らぎは下支えとなったものの、まだ同問題を巡る先行きは不透明。一辺倒にリスク選好を強めることもできず、様子見姿勢もうかがわれた。ウクライナ軍報道官の「ロシアがウクライナ国境に4.5万人ほどの兵力を集結」、バローゾ欧州委員長の「ウクライナへの一方的な露の軍事行動に警告」などの発言報道も伝わったが、手掛かりにならなかった。
 
米10年債利回りが2.4%前半レンジで頭打ち気味のなか、ドル円は102円前半で方向感を欠く推移を継続。終盤に102.23円とわずかにレンジ上限を広げたが、値動きに勢いはなかった。
 
ユーロドルはロンドンタイムからの対ポンドでのユーロ軟化の流れを引きずり、1.3381ドルまでじり安。ドル円の小幅な持ち直しによるドル強含みも重しとなったようだ。一方でポンドドルは1.6796ドルまでじり高となったが強い方向感はない。ユーロ円は136円後半でもみ合い、ポンド円はもみ合いを抜けて171.62円まで小幅高も一時的な動意にとどまっている。ドル/スイスフラン(CHF)は0.9060CHF台、CHF円は112円後半で推移した。
 
オセアニア通貨もNYタイムの値幅は限定的だった。豪ドル/ドルは0.9259ドルまで小幅に低下、豪ドル円は94.60円付近、NZドル/ドルは0.8460ドル台中心、NZドル円は86.40円付近でもみ合い。全般的に動意を欠いた。
 
加ドルは加7月住宅着工件数が市場予想の19.30万件を上回る20.01万件となり、前月分も上方修正されたことを反映し底堅かった。ドル/加ドルは一時1.0919加ドル、加ドル円は先週末の水準を上回る93.59円まで加ドル高となった。
 
 
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