NY為替概況 ドル円、4カ月ぶり高値 一時103円台

2014年07月31日 06:33

NYタイムはドル高。米4-6月期国内総生産(GDP)が予想を大幅に上回り、1-3月期は悪天候によるソフトパッチ(一時的な鈍化)だったと確認できたほか、上期の米景気の底堅さが改めて示されたことが背景。4-6月期GDPは、予想が+3.0%だったところ着地は+4.0%となった。また、1-3月期が-2.9%から-2.1%へ上方修正されたほか、4-6月期個人消費も+2.5%と高い伸びを示した。ただ、午後のFOMC声明で「緩和的政策は相当期間適切」とこれまでのスタンスに変更がなかったことから、利上げ時期の前倒し観測は盛り上がらず。ドル買いの勢いは後半和らいだ。
 
FOMCでは、資産買入れ額が100億ドル減額(内訳は、国債買い入れ額が50億ドル減額され月額150億ドルへ、連銀MBS買い入れ額も50億ドル減額され月額100億ドルへ縮小)された。
 
ドル円は、米長期金利が2.56%付近まで上昇する中、4月7日以来の高値となる103.15円まで上昇した。102.50円付近で推移していた年初の高値を起点とする下降トレンドラインを明確に上抜けたことで上昇に勢いがついた。FOMCの結果を受けて、102.80円付近へ押し戻されたが、102円後半では底堅さを維持した。
 
クロス円も堅調。ユーロ円は137.87円、ポンド円は174.22円、スイスフラン(CHF)円は113.22円、豪ドル円は96.13円、NZドル円は87.48円、加ドル円は94.46円までそれぞれレンジ上限を広げた。
 
ユーロドルは後半に下げ幅を縮めるも、上値の重い展開に。独7月消費者物価指数・前年比が+0.8%と6月から低下しECBの追加緩和期待がくすぶる中、FOMC直後に1.3366ドルの本日安値をつけた。同水準をつけるのは昨年11月12日以来のこと。しかし、ドル買いが一巡したことで、その後は1.34ドル付近まで下げ幅を縮めた。その他の通貨ペアでは、ポンドドルが1.6890ドル、ドルCHFは0.9107CHF、豪ドル/ドルは0.9304ドル、NZドル/ドルは0.8463ドル、ドル/加ドルは1.0917加ドルまでそれぞれドル高が進む局面があった。
 
また、米GDPの前に発表された7月ADP全国雇用者数は+21.8万人と、節目の20万人を4カ月連続で上回るなど米国の雇用情勢の改善が進んでいることを示した。ただ、市場予想+23万人にはとどかなかった。
 
 
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