NY為替概況 ドル円、102.16円まで上昇 7日以来

2014年07月30日 06:24

NYの為替市場はドル高。米国の好調な企業業績や、経済回復が進んでいることを示唆する指標結果を受け、明日発表の4-6月期国内総生産(GDP)への期待がいくらか強まったことがドル高の流れを後押しした。また、FOMCの声明文がタカ派に振れるのではとの思いもドルを押し上げた。主要国の金利水準が低下する中で、株高に伴うリスク選好的な流れが円売りを誘う場面もあった。
 
ドル円は上昇。NYタイム早朝には、欧州株の底堅さを受けて102.10円超えのストップ買いをつける動きが活発化。その後、6年5カ月ぶりの水準となった米5月S&P/ケースシラー住宅価格指数や、2007年10月以来の高水準を回復した同7月消費者信頼感指数など好調な経済指標を手掛かりに、7日以来の水準となる102.16円まで高値を塗り替えた。
 
一方で、ユーロは軟調。欧州主要国の金利が低下する中で、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和への思惑や、ウクライナ問題をめぐる対露制裁強化への警戒心が重しとなった。EUは、ロシアの一部銀行の資本市場へのアクセス制限を含む追加措置で合意したことを発表した。終盤には、米国も同様の追加制裁を課すことを決定した。ユーロドルは1.3404ドルまで下げ幅を拡大し、昨年11月21日以来の安値をつけた。ユーロ円も上値の重い展開。序盤こそ、欧州株高を手掛かりに137.11円まで上伸した。しかし、買い一巡後は徐々に上値を切り下げ、逆に136.77円まで下げ幅を広げた。
 
ユーロ安に連れて他通貨も対ドル・対円で軟調。ポンドドルは1.6934ドル、ドル/スイスフラン(CHF)は0.9074CHF、ドル/加ドルは1.0866加ドルまでドル高推移。また、ポンド円は172.73円、CHF円は112.50円、加ドル円は94.00円までそれぞれレンジ下限を広げた。NZドルも軟調。NZ準備銀行による利上げ休止観測や、乳業大手フォンテラの乳製品に対する支払い価格見通しの引き下げが引き続き材料となった。NZドル/ドルは6月10日以来の0.8494ドルまで下げ、豪ドル/NZドルは昨年12月11日以来のNZドル安水準をつけた。NZドル円は、ドル円の上昇にサポートされて86円後半で下げ渋ったが、積極的に買い戻す材料もなく戻りは鈍かった。
 
 
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