NY為替概況 ドル全面高、ドル円一時106円台に

2014年09月09日 06:21

NYタイムではドルが全面高。注目の米経済指標の発表もなく、特段の手がかりはなかったものの、先週末の米非農業部門雇用者数(NFP)の下振れは一時的なものとの見方や、根強い米先行き景気への期待感から、直近のドル高基調が継続。また、ユーロやポンドの軟調な動きも、ドル買いを後押した。史上最高値水準で推移しているダウ平均はやや利食い売りが優勢となったものの下げ幅は限られ、底堅い動きとなった。ストゥブ・フィンランド首相の「EUは露に対する追加制裁で合意」、「露による対抗措置の可能性を懸念」との発言が伝わったが、相場への影響は見られなかった。欧州連合(EU)は対露への追加制裁を数日間先送りにするとし、追加制裁をめぐる今後の展開には注目したい。
 
ドル円は、時間外取引で低下気味に推移していた米10年債利回りがプラス圏に上昇した動きにも後押しされ、先週末につけた年初来高値105.71円を上回ると、ストップロス買いも巻き込んで2008年10月以来の106円大台を回復。一時106.09円まで上値を伸ばした。ユーロドルも1.29ドル大台を割り込み、1.2882ドルまで年初来安値を更新した。英国からの分離独立の是非を問うスコットランドの住民投票を巡り、週末に公表された世論調査で初めて独立賛成派の割合が反対を上回ったことを背景に、週明け早朝から売りが先行したポンドドルはNYタイム序盤は買い戻しが進み、一時1.61ドル後半まで下げ幅を縮小。ただ、ドル全面高の流れを受けて再び売りが強まり、昨年11月以来の1.61ドル大台を割り込み、1.6099ドルまで安値を更新した。また、豪ドル/ドルは0.9278ドル、NZドル/ドルは0.8262ドル、ドル/加ドルは1.0983加ドルまで一段とドル高が進んだ。この日発表された加7月建設許可件数は前月比でマイナス予想に反して+11.8%と好調な結果となったが、加ドルの反応は限られた。
 
クロス円は小じっかり。主要通貨の対ドルでの下落が重しとなったものの、ドル円の上昇につられ、ユーロ円は136.99円、ポンド円は171.11円、NZドル円は87.79円、加ドル円は96.67円まで上値を伸ばしたほか、豪ドル円も98.08円を安値に98円半ばまで水準を切り返した。
 
 
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