NY為替概況 ドル全面安、ドル円は高値から1円超下落

2014年10月07日 07:33

NYタイムの為替市場はドル全面安。欧州中央銀行(ECB)理事会や米雇用統計など、注目イベントを通過したことで利益確定のドル売りが優勢になった。米長期金利が一時2.40%付近まで低下するなど、金利のもち直しが鈍い中でドルは下値を模索する流れが続いた。ドル円は、108.65円と東京タイム早朝につけた109.85円の高値から1円超下げ幅を広げた。ユーロドルは、目先の抵抗だった1.2610ドル付近で推移する5日移動平均線を上抜けて、1.2675ドルまでレンジ上限を広げた。
 
FRBが今月から発表を始めた労働市場情勢指数(LMCI)は9月が2.5と、8月の2.0から小幅に上昇した。しかし、直近半年の情勢指数は低下傾向を示しており、労働市場の質的な改善のペースが鈍くなっている可能性が示唆された。こうした懸念が、米国の利上げ時期を遅らすとの思いも、ドルの上値を重くした一因となったかもしれない。また、明日まで続く金融政策会合で、日銀が景気の基調判断について「緩やかな回復」を維持する方向で調整していると一部報道が伝えたことで、追加緩和への期待感を後退させて円買いを誘った可能性はある。
 
加ドルは堅調。加9月Ivey購買部景況指数が58.6と、市場予想52.5を大きく上回り、昨年10月以来の高水準となったことを好感し、ドル/加ドルは1.1112加ドル、加ドル円は97.82円まで加ドル高が進んだ。そのほかでは、ポンドドルが1.6099ドル、豪ドル/ドルが0.8784ドル、NZドル/ドルが0.7867ドル、ドル/スイスフラン(CHF)が0.9567CHFまで他通貨高・ドル安推移。クロス円は、途中でドル円の下押しに引っ張られる局面はあったが、ドルストレートの動きに連動して高値を更新する通貨が目立った。ユーロ円は137.78円、NZドル円は85.50円、CHF円は113.62円までそれぞれレンジ上限を広げた。
 
 
 
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