NY為替概況 ドル下落、米利上げ前倒し観測和らぐ

2014年08月02日 06:10

NYタイムはドル安。ドルインデックスは約11カ月ぶりの高値水準から反落した。本日発表された米雇用統計では、基調的な雇用回復は示されたが、賃金上昇の勢いが確認できず、FRBの利上げ前倒し観測が和らいだ。米7月雇用統計では、非農業部門雇用者数が+20.9万人と市場予想を下回り、失業率は前月から0.1ポイント悪化し6.2%となった。労働参加率はわずかに上昇したが、平均賃金は前月比で横ばいだった。
 
雇用の改善傾向が続いていることに変わりはないが、労働市場にいく分緩みがあることを示す内容で、米金融当局が緩和的政策を維持する余裕があるとの見方が強まった。
 
ドル円は、雇用統計の発表前に103.05円まで上昇したが、結果を受けて下げに転じた。長期金利が低下する動きにあわせて、102.34円まで下落した。ただ、下げ一巡後は売り先行だった米国株が下げ幅を縮めたことから、ドル円は102.60円付近へもち直した。
 
クロス円は、おおむねドル円に連動して振幅した。ユーロ円は138.07円まで上昇した後に、いったん本日安値137.58円に面あわせ。その後、137.80円付近へもち直した。
 
一方で、他通貨はドルに対して小幅高。ユーロドルは1.3445ドル、ドル/スイスフラン(CHF)は0.9041CHF、豪ドル/ドルは0.9336ドル、NZドル/ドルは0.8535ドル、ドル/加ドルは1.0885加ドルまでドル安が進む場面があった。
 
こうした中で、ポンドはひとり上値の重い展開に。イングランド銀行の早期引き締め観測が後退したことが、引き続き意識された。米雇用統計前に1.6814ドルまで下げた後は、1.68ドル半ばまで反発。しかし、さらに上方向を試すだけの力強さはなく、同水準で上値が重くなった。ポンド円も172.39円まで下げ幅を広げた。
 
 
 
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