NY為替概況 ドル上値重い ユーロは当局者の発言で急伸

2014年08月28日 06:27

NYタイムでは目立ったイベントもないなか、月末を控えた調整主体の動きでドルが上値重く推移。ドル円は104円付近での戻りの鈍さを露呈すると、終盤の米長期金利の一段の低下に押されながらこの日の安値圏へ失速。ドル/加ドルはM&A絡みのフローの思惑も尾を引き、1.0829加ドルまで対ドルで一段高となった。NZドル/ドルは0.83ドル後半、ポンドドルは1.65ドル後半で、伸び悩んだが下値は浅かった。
 
ユーロは、一部通信社から関係者の話として、今週末のインフレ指標でデフレリスクが示唆されない限り、来月の欧州中央銀行(ECB)理事会で追加緩和を実施する可能性は低いと伝わったことを手掛かりに急伸。これより前にはECBが、ABS債(資産担保証券)購入計画のコンサルタントに、世界最大の資産運用会社ブラックロックを起用するとの話題があったことや、バルス仏首相が「ユーロは過大評価されている」、「ECB、インフレ目標の達成にあらゆる手段を講じる必要」などと発言したことが意識されていた。ユーロドルは1.3170ドル前後から1.3210ドルへ反発。ユーロ円は15日以来の安値水準だった136.75円から137.29円まで上振れた。ユーロポンドも0.7960ポンド台までユーロ高で推移。ただ、もともと9月の追加行動を見込んでいた向きは多くなく、短期的な買い戻しを強めただけの印象。ロンドンフィックスを通過後は動意も落ち着き、対ドルは1.32ドルを割り込み、ユーロ円はドル円のじり安も手伝って137円付近まで上げ幅を縮小させた。
 
ポンド円は172.54円までユーロ円の上昇につれ高となった後、安値付近まで失速。加ドル円は対ドルの堅調地合いに後押しされながら95.96円と7月上旬以来の高値をつけた。NZドル円は87円付近で下げが限定的。
 
 
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