NY為替概況 ドルは連日の全面高、FOMC議事録で

2014年08月21日 06:13

20日の為替市場ではドルが買われた。タカ派寄り米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が想定され、ドル買い優勢の展開が続いた後、議事録の内容を受けてドル高が強まった。
 
FOMC議事録では、雇用増加を背景に早期の利上げの可能性が認識されていたうえ、FOMC声明の「労働資源の活用不足が著しい」との文言が近く変更される必要性が指摘された。FOMCメンバーで労働市場のたるみの度合いに関して意見の相違があるという。インフレ上昇リスクに関しても見解が分かれている。
 
米国の賃金の伸びが弱いなかで早期の利上げの可能性は低いというコンセンサスが市場参加者にあるが、修正を迫られる内容となった。雇用環境に対してはハト派一辺倒のイエレンFRB議長の講演がさらに注目される展開に。タカ派の勢力が増し、米金融政策を巡る市場との対話は過渡期にあるとの見方が強まっている。
 
ドル円は103.85円まで上昇し、4月以来の高値を更新。ユーロドルは1.3255ドルまで下げ、年初来安値を塗り替えている。ポンドドルはロンドン午前の上げ幅を消し、1.6590ドルまで下落に転じた。英金融政策委員会(MPC)議事録では利上げ票が投じられており、サプライズのポンド買いとなったが、ポンド高はドル高にかき消された。ドル/加ドルは1.0974加ドル、豪ドル/ドルは0.9276ドル、NZドル/ドルは0.8367ドルまでドル高推移。
 
クロス円はドル円に連動して円安方向に振れた。ユーロ円は137.66円、ポンド円は172.31円、加ドル円は94.66円、豪ドル円は96.45円まで上昇。NZドル円は86.99円までわずかに高値を更新。タカ派寄りのFOMC議事録を受けて米株式市場は一時的に重くなったが堅調さを維持し、クロス円をサポート。
 
 
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