NY為替概況 ドルが上値重く推移 弱い経済指標を嫌気

2014年10月01日 07:02

NYタイムはドルが上値重く推移した。この日発表された米経済指標が、総じて市場の予想を下回ったことが重しとなった。ドル円は節目の110円を見据えた動きを継続させつつも、翌日から米雇用統計までの複数の重要イベントを前に、月末・四半期末といった時期的要因も重なって調整も入りやすかった。時間外で上昇していた米長期金利が2.48%付近まで低下する動きも重しとなり、ドル円は109.50円付近まで調整した。米7月S&P/ケースシラー住宅価格指数は市場予想や前月の伸びを下回ったほか、米9月消費者信頼感指数は5月以来の低水準へ鈍化。9月シカゴ購買部協会景気指数も、前月からの落ち込みが市場の想定を上回る結果となった。
 
ユーロドルは1.26ドル半ばまで持ち直した。ただ、ユーロ圏9月消費者物価指数(HICP)の鈍化を受けて、欧州中央銀行(ECB)が一段の追加措置実施を余儀なくされるとの見方は一層強まっている。2日のECB理事会では、資産担保証券(ABS)やカバーボンド買い入れ計画の詳細が明らかとなる。ドラギECB総裁から踏み込んだ発言が聞かれるとの警戒感もある。ポンドや資源国通貨に対するユーロ売り圧力もあって戻りは限定的。ユーロ円は138円半ばでは上値が重かった。
 
ポンドドルは1.62ドル前半、豪ドル/ドルは0.87ドル半ば、NZドル/ドルは0.78ドル付近で底堅く推移。豪ドル円は96.03円、NZドル円は85.64円まで高値を更新する場面があった。一方で加ドルは軟調。加7月GDPが市場の想定を下回ったことや、原油先物の急落が材料視された。ドル/加ドルは3月下旬以来の加ドル安水準となる1.1220加ドルまで対ドルで下落。加ドル円は97.80円まで安値を塗り替えた。
 
 
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