NY為替概況 ギリシャ格上げを背景に、ユーロは反発

2014年09月13日 08:26

NYタイムではユーロの買い戻しが目立った。格付け会社S&Pがギリシャの格付けを「B-」から「B」に引き上げ、見通しを「安定的」にしたことが背景。ユーロドルは、クーン・ベルギー中銀総裁の「ユーロの下落はかなり有益」との発言も重しとなり、一時1.2908ドルまで弱含んだが、ギリシャの格上げを好感し、1.2980ドルまで上値を伸ばした。ユーロ円も7月4日以来の139円大台回復を果たし、139.17円まで高値を更新。欧州通貨は軒並み堅調な動きで、ドル/スイスフラン(CHF)は0.9320CHF、CHF円は115.05円までCHF高が進んだ。またポンドは、スコットランド独立の是非を問う住民投票を18日に控え、この日公表されたICMの世論調査で独立反対派がわずかながら賛成派を上回ったことも支えに、ポンドドルは1.6277ドル、ポンド円は174.67円までレンジ上限を広げた。
 
資源国通貨は連日軟調な動き。中国の景気減速への懸念や、商品相場のさえない動きも重しとなり、豪ドル/ドルは3月20日以来の安値水準となる0.9031ドルまで弱含み、NZドル/ドルは0.8143ドルまで下押し、2月4日以来の安値を更新した。ドル/加ドルも、3月27日以来の加ドル安水準となる1.1098加ドルまで加ドル売りが進んだ。対円でも重い動きで、豪ドル円は96.93円、NZドル円は87.39円、加ドル円は96.64円まで安値を更新。
 
ドル円は107円前半で小幅上下。週末要因に加え、来週に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えることで、東京タイムで記録した約6年ぶりの高値107.40円を頭に伸び悩むも、米10年債利回りが7月末以来の高い水準となる2.60%台まで上昇基調を強めたことを支えに、高値圏で底堅い動きが続いた。この日、発表された米8月小売売上高は市場予想通りの結果となり、米9月ミシガン大学消費者信頼感指数は2013年7月以来の高い水準となったが、為替相場の反応は限られた。
 
XEMarkets 口座開設