NY為替概況 ギリシャ政局に不透明感、ユーロ安値更新

2014年12月30日 07:21

NYタイムは、ギリシャ政局の不透明感からユーロ売りが進んだ。ギリシャ大統領選出のための第3回投票で十分な票が集まらず、大統領選出に至らなかった。サマラス・ギリシャ首相が1月25日の総選挙実施を要請した。
 
ユーロドルは序盤こそギリシャ政局の影響は限られたものの不透明感は強く、次第にユーロ売りが強まった。ユーロドルは1.22ドル前半から1.2143ドルまで年初来安値を更新。2012年8月以来の水準で推移した。ロンドンタイムに円売りを主導していたユーロ円も、147.23円を高値に146.55円まで下落した。他通貨も対ドル・対円で下落が目立ち、ポンドドルは1.5508ドル、ポンド円は187.05円まで下落。ドル/スイスフランは0.9908CHFまでCHF安値推移。CHF円は122円割れへ下押した。
 
東京タイムにエボラ熱発生の懸念から進んだリスク回避の円買いは、ロンドンタイム以降は巻き戻された。対欧州通貨中心に先行した円売りが、NY勢参入とともに対ドル中心に移行すると、ドル円は東京タイムの高値120.61円を抜けて上伸。対欧州通貨などのドル強含みも手掛かりに、120.74円まで本日高値を更新した。
 
資源国通貨は原油価格の下落が重しになった。当初は対欧州通貨での資源国通貨買いが支えとなっていたが、豪ドル/ドルは0.81ドル半ばから前半へ下押し、NZドル/ドルは0.77ドル後半で頭打ち傾向。ドル/加ドルは一時1.1648加ドルまで加ドル安推移となった。クロス円では、対ドルでの円売りも支えとなりまちまち。豪ドル円が98.31円を上値に動きを重くしたものの、NZドル円は94.05円までじり高。加ドル円は103.85円を天井に103円後半で上下した。